印象に残った２０１６年の出来事

受け子や出し子の相次ぐ逮捕
私が見逃しただけの可能性はありますが、今年は出会い系サイトによる詐欺被害や逮捕者の報道が少なかったと思います
サクラを使った詐欺サイトが無くなったわけでも、被害者がいなくなったわけでもないのです
迷惑メールだって相変わらず受信します

ただ、一時期に比べると出会い系の詐欺サイト新規開設自体がかなり減少しているのは確かです
サイト数減少が被害減少と必ずしも比例するわけではないでしょうが、影響はあるのではと推測します

一方、よく目にしたのが所謂「受け子」と呼ばれる、振り込め詐欺の末端の逮捕ですかね
特殊詐欺の中でも、特にオレオレ詐欺に関しては銀行や運送系等が対策強化を計ったことが大きいです

一か八かで直接騙した相手へ現金を受け取りに行くしか選択肢が無くなってしまった
そして「騙されたフリ作戦(これも今年は多くなったかな)」に、まんまと引っ掛かって捕まってしまう
業を煮やした振り込め詐欺連中は、一人っ子政策で様々な歪みを生んでいる中国へ流れている状況

お金を盗むという意味では、コンビニのＡＴＭから計約２０億円が不正に引き出された事件が印象的です
相次いで出し子が逮捕され、「アルバイト」として友達や知り合いも出し子に誘っていったことや
引き出しに関する詳細なメモを持っていたこと等から、やはり暴力団が絡んでいたことまで判りましたね

やり玉に上がったキュレーションサイト問題
２ちゃんねるのまとめは、２ちゃんサイドから何年か前にクレームが出ていましたが、他はあまり問題視されていなかったと思います

まとめNEVERを初めて見た時は、いつから日本は著作権等なくなってしまったのだろうと思った位でした
掲載されている記事は他サイトの丸パクリばかり、元サイトを併せて掲載すればそれで済む話ではないのに

DeNAのサイトでも言われていましたが、ＳＥＯを意識していたそうで、実際まとめサイト系は検索上位に出てきます
他人が必死で書き上げた記事をパクり、それが検索上位表示されるのですから、元記事書いた人はたまらない
NAVERも今までよくニュースにならなかったなと思う位です

NAVERでも見ましたよ
全く間違ったことを書いている記事を
そしてそれは大勢がパクっているので、まるで正しいことのようになってしまっているんですから

NAVERも元記事側から削除要請は恐らく頻繁に来ているのではと想像しますが、元記事の著作者本人だという証明が必要です
今回の問題を受け、元記事の著作者にはNAVERに登録して貰い、まとめ記事に報酬が発生した場合は元記事の著作者に還元する
といった誤った方向性すら示し、驚き呆れました

特にウェブ記事の場合は、著作者であることを証明することは大変困難なことなんです
この辺りについては年明けにでも改めて書きたいと思ってます、書かなければ気が済まない感じ

やってはいけない仕事
上に書いたことは、そのまま孤独と貧困という格差社会に喘ぐ日本の状態を映し出しているかもしれません
独り暮らしのお年寄りは特殊詐欺のターゲットにされる
犯罪であることが解っていても「アルバイト感覚」で受け子や出し子になって逮捕される子達
稼ぐ為にはパクリだと知っていても何本も記事を書くしかないライター

もう１０年とか前になりますが、ピンクチラシ貼りの仕事をしている男性へのインタビューを観たことがあります
チラシ自体貼るのを禁止されている場所に、一気に貼っていくのですが
迷惑行為だと勿論知ってはいるが失業中で、なんとか食い繋ぐ為に仕方なく・・・と男性は応えていました

需要があれば供給される「やってはいけない仕事」は多分いつの時代にもあるのでしょうけど
とても虚しいですね
綺麗事では食べていけない人達を救うのは「やってはいけない仕事」ではなく、国であるはずなのに

優しい世界は訪れないのか
以前から世界中が様々な理由で他国より自国、他人より自分といった他者への寛容さを欠いていると感じることがしばしばでしたが
今年はそれが顕著であり、もう常態化してしまった事が寂しく思います

史上最悪とも言われる格差の広がりが日本だけでなく世界規模で起きていることが原因のひとつでしょう
経済の疲弊は人々の心の余裕を奪い、受けるべき教育を受けられない等、様々な問題を生み更なる悪循環となります

ここに書いたことは今年私が非常に印象に残ったものですが、ひとつひとつの出来事に関して、更にもっと自分の意見を述べたいのが本音です
そうするには中々時間が足りない、しかし時間が本当に足りないの？と自問するところではありますね

さあ、来年はどんな年になるのでしょうね
今年も当サイトを支えて下さった方々、ご訪問下さった皆様に誠に感謝いたしております
気温の変化が激しい師走です
あなたもどうかご自愛なさって、良い年末年始をお過ごし下さいませ