支払い分の賠償へ 3年間どんな思いでメッセージを送り返事を待っていたのか
約5年前、男性は59歳の誕生日を前に
「誕生日までに彼女が欲しい」と、ある出会い系サイトに登録しました
しかし、会う約束をしても会えず、意味不明な文章を何度も送るように要求されたり
結局その出会い系サイトに約5千万円もの大金をつぎ込んでしまうことになります
相手の女性はサクラだったとして、 関西地方に住む60代の男性がサイト運営会社に対し
支払った金額分の賠償などを求める訴訟を起こしました
男性が訴えた出会い系サイトは料金設定だけ見てもボッタクリサクラサイトだとわかります
高額なのはメールの送受信のみならず、プロフを見るだけで200円掛かる恐ろしい金額に設定されていました
訴えられた側は、サクラに関しては「実在する人物だ!」なんて抵抗を見せていたようですが
その人物が実在しようがしまいが、サクラ行為をしていたことは明白だと、男性へ支払い分の賠償を命じられています
本当に相当久しぶりにこの手のニュースを目にしました
サイトを提訴したとか、出会い系業者が逮捕されたとかいったニュースをすっかり見なくなっていましたからね
当サイトを立ち上げた10年前なんて、サクラであることの立証が難しいとかなんとかで
泣き寝入りせざるを得ない時期もあったんです
次第に「サクラ商法」なんて言葉も生まれたり、ネット自体を理解出来る弁護士等が増え
ここ数年で、出会い系サイトを訴える被害者が出たり、サクラも詐欺グループの一員として逮捕されるようになりました
オレオレ詐欺の大流行が法に携わる人達の意識を変えることに繋がったとも言えます
オレオレ詐欺もサクラ商法も「特殊詐欺」の一種として捉えるようになったのは大きいでしょう
件の男性は、提訴した出会い系サイトを利用したのは約3年だそうです
さすがに3年もメッセージのやり取りだけってのは・・・と思ったのかどうかはわかりませんが
知り合った場所が出会い系であろうと、リアルの街中であろうと、年単位でメッセージのやり取りするだけの相手が
いつかその内会ってくれると思えるものなのでしょうか?
もちろん、そこはサクラの腕の見せ処ですから、メッセージはそれなりの内容だったのでしょうけど
この男性がどんな思いでメッセージを送り、返事を待っていたのでしょうね
「いい歳したオッサンがみっともない」のか、彼女とのメッセージのやり取りだけが、唯一の彼の慰めだったのか
男性の事情がどうなのかまでは推測出来ませんが、真面目で孤独だったのかなと想像します