「ドローン」による撮影映像等のインターネット上での取扱に係る注意喚起

「ドローン」で低空での飛行による空撮映像は、私達が中々観ることが出来ない景色を提供してくれます
私もドローンで撮影された大自然の美しい景色を観たときは感動しました
反面ドローンに関する法規制はまだまだこれからといった、いつもの後追い状態で作られていきますが
既に現行の法律に照らされる問題も十分にあるので、撮影した映像を公開する場合注意が必要です
こちらは総務省のHPです
・総務省 小型無人機「ドローン」による撮影映像等のインターネット上での取扱に係る注意喚起

全ての映像や画像に共通する肖像権やプライバシーの侵害

ドローンで撮影された映像に限らず、全ての映像や画像に共通していることでもあります
まず基本は人物を撮影した場合や、人物が映り込んでしまった場合
その映像を公共の場で公開する際、対象人物の許可が必要になります
無断で公開すると肖像権の侵害となります

撮影された映像に映すつもりはない人物が映り込んでいても、それは同じで公開には本人の許可が必要
しかし大概何処の誰とも知らない人が映ってしまっているわけですから、許可の取りようがありません
人物の全体、最低でも顔部分にはボカシを入れる等の修正を掛けた上での公開にしましょう

撮影物は慎重に取り扱うべき
人物に限ったことではなく、例えば車のナンバー等はプライバシーもしくは個人情報の一部ですから
こういったプライバシーに関わることには必ず配慮した上で、映像を公開しましょう

一旦ネットで公開すれば、あっという間に拡散し、後から何らかの対処をするのも難しくなります
ネットで公開すると、自分が撮影した映像でありながら、自分で制御出来ない結果もありえるといえます

削除されることもある
もし映像を削除して欲しいと要望があれば即座に応じましょう
最悪何らかの侵害、それに伴う損害賠償の請求等、裁判沙汰になりかねません

また、映像を公開した人に連絡が取れない場合、映像をアップしているYouTube等のサービスやサーバーが
「配信する側の責任」として、直接対象動画を削除することもありますので覚えておきましょう
(これに関しては先日FC2の運営サイドで逮捕者が出ています)

アメリカではドローンの利用は娯楽利用のみで、商用目的は禁じられているそうで
ドローンに搭載したカメラで撮影したムービーをYouTubeで公開することも既に禁止みたいです
理由はYouTubeには広告を挿入出来、動画を掲載した人がその広告収入を得ることが出来るから

肖像権やプライバシー以外で考えて欲しいこと
先日は首相官邸屋上にドローンが着地?していて大きなニュースになっていましたよね
この場合計画的で故意にやってますから、おそらく何らかの罪状が付くのだろうとは思います

駅構内は既に危険であると禁止されていて、こういった人が多く集まる場所は追従するようになるでしょう
元々撮影禁止の場所だったり、マンションの周りをグルグル飛んだりは当然ダメでしょう
ストーカーや覗き等の犯罪目的での撮影は言うまでもありません

常識的に考えて、飛行や撮影をして良い場所なのか、ドローンを飛ばす前に、まずそれを考えてほしいです

肖像権やプライバシーを侵害された時の対処法

「たまたま観た映像に私が映っていてビックリしました
動画を消す方法を教えて下さい」
「勝手に自分の顔を映されたから、映した奴を訴えたい」

ドローンによる映像に限らず、他の動画や画像全て共通して対処法は同じです

・映像を公開した本人と連絡が取れるかどうかをまず確認
・連絡が取れるなら、その旨を伝え削除してもらう
・連絡先が全くわからない場合は、映像が掲載されているウェブサイト(YouTubeやブログサイト等)
もしくはサーバー(ウェブサイトを公開している大元)に削除依頼

一般的には削除を要請して一週間以内が最初の期限の様です
削除されない場合は、再び要請します
再三に渡って応じないとなれば配信者の責任を問うことが出来ますから、後は諦めるか訴えるかです

ただひとつ言えることは、あなたが余程有名人でもない限り、あなたが誰なのか何処の誰にもわかりません
映像や画像は、あなたが観るから、あなただと判るのであって、他人にはわからないのです
また映像や画像は直接本人を見る時と違ってみえることも多々ありますから、家族ですらあなただと判らないことだってあります

動画や画像が一旦ネットに公開されると、一気に拡散してしまい全てを消し去ることは不可能に近いです
しかし確かに言えるのは、毎日毎時、想像も出来ない程大量の動画や画像がアップされていること

あなたが映り込んだ映像は、あっという間に大量の映像の中に埋もれてしまうのです
削除しなくても、消えてなくならなくても、直ぐに人の目に触れることはなくなり記憶にも残りません