AI Overviewsに潜む罠!GoogleのAIの回答を信じて電話してはいけない理由

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AI Overviewsに潜む罠AIの回答を信じて電話してはいけない理由

Google AI Overviewsを悪用した詐欺に関するニュースが出ていましたので、情報を共有しますね。

WIRED
・Googleの「AIによる概要」を悪用した詐欺が発生。利用者が注意すべき点とは

詐欺の心配一切なし!ワクワクメールへGO

偽のカスタマーサポート番号混入

Google AI Overviewsとは
Google AI Overviewsとは、Google検索の結果ページ最上部に表示される、AIがウェブ上の複数情報をまとめて回答する機能。

Google検索で従来のリンク一覧に代わり「AIによる概要(AI Overviews)」が優先表示されるようになっています。
そこに詐欺師につながる電話番号が紛れ込む事例が報告されているのです。

「Washington Post」と「Digital Trends」がFacebookとRedditの報告をもとにこの事実を確認していて、信用組合や銀行も顧客に注意を呼びかけています。

AI Overviewsはソース表示が最小化されているため、ユーザーはその情報がどこから来たのかを確認しづらい構造。
さらに、ページ最上部というユーザーの目に最初に飛び込む場所に表示されるため、そのまま信じてしまいやすくなります。

GoogleのAI技術は正確な情報だけでなく、古い情報や疑わしい情報もウェブから拾い上げる傾向があり、AI Overviewsの表示形式ではその違いを見分けにくいことも騙される原因のひとつです。

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詐欺師はどうやってAIを騙すのか

詐欺師はどうやってAIを騙すのか

ではどんな風にAIを騙し、AI Overviewsに表示できるのでしょうか。
私からすれば、昔のSEO(検索エンジン最適化)スパムのような方法に感じます。

1️⃣複数の無名サイトを自分で量産する

詐欺師が管理する見た目は普通のサイト、例えば口コミ風ブログを複数作り、そこに偽の電話番号「A社のサポートは○○○-XXXX-XXXXへ」といった感じで掲載します。

かつては、100個のサイトを作るには100通りの文章を書く手間が必要でした。
しかし今は、生成AIを使えば、一瞬ですべて内容が異なるサイトを数千規模で立ち上げることが可能になっています。

AIと自動化ツールを駆使して、あっという間に詐欺サイトを量産できるという、AIは詐欺師に都合のいい武器でもあるのです。

2️⃣AIが多数決で信じてしまう

従来の検索ランキングが被リンク数やドメインの古さといった、権威シグナルに大きく依存するのに対し、AIの場合、複数の独立したソースが同じことを言っている=信頼できる情報、と判断する傾向があります。

詐欺師はこの仕組みを逆手に取り、偽の電話番号が掲載された無名サイトを量産。
AIが「たくさんのウェブサイトで同じことを言っているから信頼できる」と判断するように仕向けているのです。

3️⃣GEO/AEO最適化コンテンツ

ここで使われるのがGEO/AEO最適化という手法です。

GEOは「Generative Engine Optimization(生成エンジン最適化)」、AEOは「Answer Engine Optimization(回答エンジン最適化)」の略で、ChatGPTやPerplexity、AI OverviewsなどのAIが回答を生成する際に「選ばれやすく、権威あるものとして扱われ、そのまま引用されやすい」コンテンツを意図的に設計することを指します。

・AIが詐欺師を推薦するとき:LLMインデックスを悪用した新たな攻撃で偽のサポート番号を配信より

従来のSEOスパムが検索順位を上げることを目的としていたのに対し、この手口はAIの要約に直接混入させる点が新しいですね。

具体的には、ユーザーが検索しそうな質問の文言に完全に一致させ、AIが解析しやすいQ&A形式やリスト形式を使い、ブランド名と電話番号を同じ文書内で何度も繰り返す。
さらに、政府・大学・有名WordPressサイトなど権威あるドメインにコンテンツを埋め込むことで、AIに「信頼できる情報」と判断させます。

個人を狙うのではなく、検索というインフラそのものを汚染する手口です。
しかも一度AI Overviewsに偽情報が入り込むと、その検索を行うすべてのユーザーに一斉に届くため、詐欺師には効率の良い方法でもあります。

4️⃣電話した先は詐欺師

そして、AI Overviewsに表示された偽番号に電話したユーザーは、本物の企業担当者ではなく詐欺師につながることに。
支払い情報・口座情報・個人情報を聞き出されるという結果になります。

電話だと詐欺師と直接会話しますので、あなたが「なんか変だな?」と違和感を覚えていても、いつの間にか詐欺師のいう通りに機密情報を渡してしまいまう。詐欺師にうまく丸め込まれてしまうのです。

Google以外でも要警戒

この問題はGoogleだけにとどまりません。
セキュリティ研究者は、悪意あるテキストがメールや文書に隠され、AIによって収集・要約されたうえで正確かつ本物であるかのように提示される可能性も指摘しています。

この攻撃はPerplexityやGoogle AI Overviewsのような検索連動型のAI回答だけでなく、ChatGPTやClaudeでも汚染されたソースから情報を引いている事例が確認されています。
問題は特定のモデルやベンダーに限らず、AI検索エンジン全般の構造的な問題として広がりつつあります。

AIが回答した公式サイトURLは本物?攻撃者に操作された詐欺サイト誘導の罠

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Googleの対応

Googleはスパム検出システムを強化していると説明しており、「当社のスパム対策はAI Overviewsから詐欺を排除し、可能なかぎり公式のカスタマーサポートの電話番号を表示するうえで高い効果を発揮しています」と声明を出しています。

実際にGoogleは、AIオーバービューの表示頻度をかなり慎重に調整しています。

例えば、検索結果の1位〜3位に書いてある内容とAIの回答がほぼ同じ場合、ユーザーに同じ情報を二度見せる必要がないと判断し、表示をスキップするアルゴリズムが強化。
また、単純な用語解説ではなく、「比較」「手順」「理由」など、複数の情報をまとめる必要がある時にだけ出すような傾向に。

2026年に入り、スパム対策や情報の正確性を重視するポリシーが更新されたことで、少しでも「曖昧さ」が残るトピックには表示を控えるようになっています。

少しでも「詐欺の温床になりやすいキーワード」や「情報の真偽が分かれるトピック」に対しては、AIが表示されないように設定され、2026年4月の更新でも触れられています。
E-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)が極めて高いサイトしか引用されないよう、ハードルが以前より格段に上がったんですね。

冒頭の「Google AI Overviewsとは」の部分に、「オーバービューはこんな風に表示されるよ」というスクショを掲載する予定でしたが、中々表示されず。
表示されない理由をGeminiに聞いたら上記の回答だったのです。

Google側も詐欺を含めた対応を取っていますね。とはいえ、「だから安全なんだ」ということではありません。
今後も引き続き、詐欺被害に遭わないための注意は必要です。

詐欺被害に遭わないために

AIの回答は本当に自信満々に見えますが、その情報が正確かどうかは別問題。
AIが答えてくれるから安心ではなく、AIですら回答を控えるほど巧妙な手口が増えています。

表示されたリンクや電話番号は、最初から「フィッシングサイトかもしれない」「偽番号かもしれない」という前提で確認する習慣が必要となります。
表示されたとしても、必ずその出典元が信頼できる組織かどうか、自分の目で確認するクセをつけましょう。

必ず公式サイトで確認
問い合わせ先の電話番号を探す場合は、まず連絡したい企業を検索し、その公式ウェブサイトに記載された連絡先を使いましょう。ひと手間増えますが、それだけの価値があります。

AI Overviewsを回答にしない
AI Overviewsは便利ですが、お金や個人情報に関わる内容は必ず別途確認しましょう。AIが自信満々に見えることと、その情報が正確であることは別問題です。

電話番号の二重確認
かけようとしている番号を別途Googleで再検索して確認することが望ましく、Googleもこれを推奨しています。

AI Overviewsを非表示にする裏技
検索クエリの末尾に半角スペース+「-ai」を付けると、AI Overviewsが表示されなくなります。また、検索後に「ウェブ」タブをクリックすれば従来のリンク一覧のみを表示できます。ただしこの方法がいつまで通用するかは不明です。

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