パクリは著作権侵害だと知らないのか、知っていて無視なのか

様々な問題点が炙り出されたキュレーションサイト
主にウェブでの記事(文章)に関する著作権と、まとめサイトの問題とについて書いています

「WELQ」に端を発したコピペ問題

DeNAが運営するキュレーションサイト「WELQ」が、まとめと言う名のパクリサイトとだと昨年問題になりました
ユーザー投稿型としながら実はライターを雇い記事を大量に書かせ、書かれた記事はコピペばかり
特に医療関連の記事に関しては、ハテナマークが浮かぶ様な内容や誤った記事改編があり、ニュースとなりました

「WELQ」に端を発したコピペ問題は当然、他のまとめサイトに対しても厳しい目が向けられることとなり
まとめサイトの代表格である言えるLINEが運営の「NAVERまとめ」も、この件を受け指針発表しています

私自身は「WELQ」を閲覧した可能性は否定出来ませんが、正直そのサイト名は全く記憶になく
DeNAがキュレーションサイトを運営していたこと自体も知らないというか「キュレーションサイト」って呼ぶことも今回の件で知りました

「キュレーション」とは「情報をまとめる」といった意味の様で、それをする人を「キュレーター」と呼ぶみたい
ただ「情報をまとめる」といっても、その「情報」自体はネット上で公開されていることの他に
自分のこれまでの体験や得た知識もそうですよね
当サイトは私が得た詐欺対策知識をまとめて掲載しているとも言えます

ウェブでの著作権

本題の著作権に関してですが、ご存じの方には説明不要なことではありますが簡単に書いておきます
著作権は私が今こうして記事を書いている時点で既に発生していて、私は著作者であり著作権という権利が与えられます
日本では自動的に著作権が発生し、その権利は法によって守られています

ここではウェブサイトでの記事(文章)に関して書いていますが、著作権の対象物は多岐に渡ります
画像、映像、楽曲、詩歌(しいか)、書、絵画etc
著作権は様々な創作物に対して与えられる権利です

ですから本来はコピーライト宣言(ページ最下部にあるcを丸で囲ったヤツね)は不要なんですね
しかし、当サイト開設当時からコピペされるという怒り心頭な事件が複数回ありまして
「著作権守ってね、意識してね」という意味もあってコピーライト宣言を掲載し、併せて規約にも著作権に関して言及しています

「NAVERまとめ」が取り沙汰されることで注目された著作権ですが
特に目にしたのが「コピー・転載」と「引用」の違いは何か?「引用」ってどこまでが引用なの?です

  • ・引用する必然性がある
  • ・引用元よりメインのボリュームがある
  • ・引用であると判りやすい
  • ・引用元のサイト名、URLを掲載する

といったことが満たされれば引用は出来ると著作権第32条で定められています

例えばここに書かれている内容が全て他所からの転載であるなら、引用元のサイト名やURLを掲載していても只のコピペです
じゃあどの位なら引用出来るの?となると、法文を見ても曖昧としか言いようがありません

私の個人的な意見だと、文字だけの記事なら、せめて7割位はオリジナルの文章であって欲しい
ですが、文字数にもよりますよね
例えば全部で1万文字で、その3割が引用だったら・・・多いと感じるかもしれません・・・一概に言えない
オリジナルの内容や、引用先サイトの全体を見て、どう思うかなんてのもあるんですよね
ちなみに、無断でコピー・転載するのは「盗用」と呼ばれても仕方がない泥棒行為です

創作物を生み出すということ

音楽とか絵画や彫刻、何かのデザイン、ゲームだってそうです
創作物を生み出すのって簡単ではありませんよね
それはウェブサイトの記事も同じ、この記事もそう

テーマを決め、それに沿った内容で書いていきますが、まずはネタとやる気が必要です
内容によっては、うろ覚え等で定かではないと困る部分も出て来ますから、その時は調べます
(そういった意味では医療関連の記事は責任も問われかねないジャンルですから、慎重さも大切ですよね)

今回はこの記事を書くに当たり、一連の騒動の時系列や、いつ頃からパクリサイトと呼ばれていたか
著作権に対する認識が正しく出来ているかどうか等を下調べした上で書いています

こういった何らかの苦労や労力は私だけでなく、著作者である皆さんも共通する部分があるかと思います
著作(創作)者の様々な思いを一切無視し、傷付ける行為のひとつが著作権侵害なのです

NAVERまとめに唖然とする

キュレーションサイト問題から当然名指しで出てくるのがパクリ満載の「NAVERまとめ」です
私が初めて閲覧したのはオカルト好きな私でも、知らない話が掲載されていないかと怖い話を検索した時でした

面白くて何度か読んだことがある話が掲載されていて、読み進めていると完全にコピペなんですよ
ちょっと戸惑った位です
「えっ?えー、いいのコレ?著作権ダメやろ」と呆れ返りつつ、他ジャンルの記事も試しに見てみました
「出典元書けば済む話じゃないよ、ナニコレ?著作権無視やん」

しかもまとめ記事作った人には、いくばくかのお金が支払われるんですよ、コピペなのに!
こんなことがまかり通るなんて冗談じゃない!と呆れ返ったのが「NAVERまとめ」との初遭遇でした

コピペという意味では文章や画像が「NAVERまとめ」だけに留まる話ではないのも事実ですが
今回は「NAVERまとめ」に焦点を当てて記事を書いてますので、あしからず

NAVERまとめの対応

「NAVERまとめ」へ文章や画像を無断転載された方々の話を読みましたが、衝撃的です
著作者が記事や画像の削除をNAVERへ求めると、決まり文句のように「本人確認」が必要だと回答されます

もうここから変
私も過去に何度かサイトの管理人なり、サーバーなりに削除要請をしたことがありますが

本人確認なんて一度もされたことがありません

そして大概は一週間程で対処してもらえ、記事は削除されていますし、それが当然だと思います
当サイトへ悪徳業者から削除要請が来た時は、極力直ぐに対処するようにしています、これも普通ですよね

本人確認の為に、身分証や印鑑証明書等を併せて送付しなければならないなんて立場が逆ではないかな
お粗末な対応を粗末だと散々指摘され、コロコロと対応の仕方を変えて今に至るのでしょうが
こちらが現在の「NAVERまとめ」の対応となっています
「NAVERまとめ」に関する昨今の報道を受けての当社見解について

「NAVERまとめ」の対応の疑問のひとつが、記事の「削除」ではなく「非表示」にすることです
権利者からの要望により、「部分削除」や「該当ページ自体の削除」等違ってくると思うのですが・・・

今後の指針を読むと、何とか改革しようという姿勢は伺えますが
果たしてまとめ記事を作成する人達や、膨大な数の記事を管理出来るのでしょうか?
画像に関して言えば2012年に使える画像を増やしたと公式ブログにあります

NAVERまとめ、1億点以上の高品質画像と位置情報が利用可能に
それ以降、現在も画像を追加しているにも関わらず問題は起きています

何か問題が起こった時こそ真価を問われる時だとよく言われますね
まとめ記事の監視も勿論ですが、それ以前にサポートは会社の鏡
今回出した指針は居丈高(威丈高)な部分があり、もう少し謙虚になったら?というのが正直な感想です