【スマホのおしごと】副業診断を検証したら「診断」ではなくLINE登録が目的だった

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「4つの質問に答えるだけで、あなたに合った副業を診断します」というキャッチコピーで、LINE登録を促すチャット形式の診断ページ。
コピペ作業などの簡単な作業で未経験でも毎月20万円稼げる、という案内が冒頭に表示されます。

今回、実際のLP(ランディングページ)のソースコードと特定商取引法に基づく表記を確認したところ、「診断」という言葉から想像する内容とはかなり異なる実態が見えてきました。

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ランディングページからわかること

LP(ランディングページ)とは
広告やSNS、検索結果などをクリックした際に最初に着地する1枚のページを指す用語。「広告ページ」と言い換えてもほぼ同じ意味で通じますが、厳密には「広告そのもの」ではなく「広告をクリックした先にある、特定の行動(登録・購入・申込みなど)を促すために設計された専用ページ」というニュアンスです。

スマホのおしごとのランディングページ

スマホのおしごと
https://blp-zone.site/01lin6/

このLPはチャットのような見た目で、以下の4つの質問に順番に答える形式になっています。

  • 【Q1】副業の経験はありますか?(はい/いいえ)
  • 【Q2】1日どれくらい副業の時間がありますか?(0〜30分/30分〜1時間/1時間以上)
  • 【Q3】副業を家族や会社に内緒でやることになりますか?(はい/いいえ)
  • 【Q4】半年後に稼ぎたい目標収入額を教えてください(月5万円/月15万円/月30万円/月50万円以上)

すべての質問に答え終えると、「あなたのこの回答ならスマホ副業で十分に稼げそうです」という結果が表示され、公式LINEへの登録ボタンが現れます。
一見、回答内容に応じて結果が変わるように見えますが、実際のソースコードを確認したところ、いくつか気になる点がありました。

回答内容にかかわらず結果は同じ

ソースコードを見ると、Q1〜Q3はどちらの選択肢を選んでも、次の質問が表示されるだけの処理になっています。
Q4の4択(月5万円〜月50万円以上)についても、どの金額を選んでも同じ診断結果画面が表示され、同じLINE登録ボタンに進む仕組みになっていました。

つまり、副業経験の有無や、確保できる時間、目標とする収入額によって表示内容が変わることはなく、誰が回答しても最終的には同じ案内に到達する仕組みです。
「診断」という言葉が使われているものの、回答によって他の案内へとはならないのです。

しかも、おそらく何度も回答を試すと表示が破綻してしまう程度の雑な作りのようです。

半年後に稼ぎたい目標収入額を教えてくださいで「月5万円」で選んだ場合は大丈夫なのですが、「月50万円以上」を選ぶと、既に「月5万円」が既読として表示され、表示位置は相手側なんですよね。

月5万円を選んだ場合の画面

スマホのおしごとで月5万円を選んだ場合のスクショ

月50万円以上を選んだ場合の画面

スマホのおしごとで月50万円以上を選んだ場合のスクショ

スキルや経歴を聞かれていない

質問内容を見ると、副業経験の有無・作業時間・家族や会社への内緒度・目標収入額と、たった4つのみで、保有スキルや職歴、資格、興味のある分野については一切聞かれていないんですね。

「あなたに合った副業をご案内します」と説明されていますが、個人に合わせた提案のために必要な情報がそもそも収集されていない。
「スマホのおしごと」のキャッチコピーとは大きく乖離している部分です。

仕事内容そのものが最後まで出てこない

LP全体を通して、「スマホ副業」「コピペ作業など簡単な作業」という表現のみが繰り返され、データ入力やライティング、動画編集といった具体的な仕事内容は一度も説明されません。

求職者にとって本来知りたいのは「何をする仕事なのか」という点ですが、このLPではその情報がLINE登録の前に提示されることはありません。
簡単な質問と副業の内容はフワッとしてるだけ。

副業関連の広告でよくあるタイプですが、このように具体性が一切ない時点でLINEの友だち追加はやめましょう。

自己破産や債務整理されてる方はお断り

スマホのおしごとの自己破産や債務整理されてる方はお断りのスクショ

副業の紹介なのに、自己破産・債務整理歴などの信用状態が何故関係するのか、という点が一番のポイントかも。

コピペ作業やデータ入力のような単純作業の副業であれば、応募者の信用情報や金融的な過去は一切関係ありませんよね。
仕事の対価として報酬を支払う側に、相手の経済状態を気にする理由がないはずです。

一方で、自己破産・債務整理中の人を除外する必要が出てくるのは、典型的にはこのような業態です。

  • 貸金・キャッシング系
    自己破産者や債務整理中の人に新たな貸付をするのは法的・実務的にリスクが高い
  • 後払い・ツケ払い現金化サービス
    クレジットカードや後払いアプリの利用枠を使う仕組みのため、信用状態が悪い人は利用自体ができない、または運営側がトラブルを避けたい
  • 保証人・名義貸し系の怪しいスキーム
    信用情報に問題がある人を関わらせると後々の回収・責任問題が複雑化する

つまりこの一文は、「単純作業の対価としてお金を払う」というLPの説明と矛盾していて、LINEの友達追加後に届く案件が、何らかの形で利用者の信用状態・金融取引能力に依存するサービスである可能性を示しています。

特商表記では「投資・仮想通貨・FX・不労所得の直接指導はしない」と書かれていましたが、これは裏を返せば「直接指導でない形でそうした金融系・貸付系の案件に誘導される可能性は否定していない」とも読めます。

副業系LPを長年見てきた中で、未成年お断りは時々見かけましたが、自己破産・債務整理中の方をお断りする文言は非常に稀です。個人的には初めて目にして驚いています。

また、「お断りする人がいる」という表現は、読み手に「誰でも登録できるわけではない、選ばれた人向けのサービス」という印象を与える効果も持ちます。
実際の審査やフィルタリング処理がLP上には存在しないことを踏まえると、信頼感を演出するための文章という見方もできそうですね。

LINE登録後外部の広告システムへ

診断結果の最後に表示されるボタンのリンク先を確認すると、`nv.lpro-ma2.com`という外部ドメインへの誘導になっており、URLには`afl=`という広告のトラッキングコードに使われる典型的なパラメータが付与されています。

トラッキングコードは、「どこから来た流入か」を識別するための符号。
今回のafl=ads-lp1-12のようなパラメータは、一般的なアクセス解析とは目的が異なり、アフィリエイト広告の世界で「どの広告主・どの広告枠・どの提携先から来た登録か」を特定し、成果報酬の支払い先を判定するための識別子として使われることが多いです。

「副業診断」という体裁を取りながら、実際の目的はLINE登録者を集め、広告経由で案件を流通させる仕組みである可能性が高いといえます。

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特商法表記から見えた気になる点

ここまでの検証に加えて、特定商取引法に基づく表記を確認する中で、以下の点も気になりました。

サポートは行っていないとの注記

事業者の名称や所在地など

事業者の所在地として埼玉県内の住所が記載されていますが、その直後に「※こちらの住所でのサポートは行っておりません」という一文が付け加えられています。

特商法が事業者の住所開示を義務付けている目的は、「何かトラブルが起きた際に、消費者がその住所に問い合わせたり、最終手段として実地に確認できるようにする」という消費者保護の趣旨があります。

住所欄は単なる形式的記載ではなく、「ここに行けば事業者と連絡が取れる/取れないなら法的措置を検討できる」という実効性が前提。

それに対して「※こちらの住所でのサポートは行っておりません」と明記してしまうと、特商法上の必須項目はクリアしつつ、消費者保護の本来の機能を運営側自ら無効化していることになります。
法律の文言には従っているけれど、その趣旨には従っていない、というかなり都合の良い書き方ではないでしょうか。

さらに気になるのが、住所そのもの。記載されている「富士見団地」の「団地」という表記は、一般的に公営住宅・賃貸マンションなどの集合住宅を指しますよね。

事業の本拠地として団地の一室が登記されている可能性があり、「サポートは行っていない」という注記と合わせて見ると、実態として機能する事業所がそもそも存在しないのではないかと疑います。

特商表記では情報提供サービスと記載

サービス内容のスクショ

LP上では「毎月20万円を稼いでいるスマホ副業をご案内」とありますが、特定商取引法に基づく表記の「サービス内容」欄を確認すると、次のように記載されています。

「フリーランスを目指す方や短期バイトを探している方に、それぞれのご希望に合わせた情報提供を目的としています」

また、同じ欄には「投資、仮想通貨、FX、不労所得などの金融関連情報の直接指導は行っておりません」「短期間で高額の収益を得られるといった保証も一切行っておりません」という記載もあります。

ここで注目したいのは、「直接指導は行っていない」という表現です。
これは運営者自身が投資やFXを指導しないという意味であり、LINE登録後に他の事業者から投資・FX系の案件が紹介されないことまでは保証していません。

投資、仮想通貨、FX、不労所得といっても、おそらく副業詐欺や全て詐欺と言って過言ではない情報商材関連がLINEに次々と届くのだと思います。

個人情報は第三者に提供される前提

特商表記の「個人情報に関する取扱い」欄には、氏名・年齢・電話番号・メールアドレス・住所などの情報について「口頭、書面、メールその他の方法により第三者へ提供させていただく場合がございます」と記載されています。

さらに読み進めると、「お客様から要請があれば、当該お客様の個人情報について第三者への提供を停止いたします」とあります。
つまりこの仕組みは、利用者が自分から停止を申し出ない限り、個人情報が第三者に提供され続けるオプトアウト方式です。

LINE登録の際には、こうした取扱いが前提になっていることを念頭に置いておく必要があります。

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モニター期間中は無料

モニター期間中は無料のスクショ

商品代金の欄には「現在、モニター期間のため無料でご紹介しています。将来的に有料化の可能性があることをご了承ください」と記載されています。

現時点では無料という説明と、将来的な課金の可能性が同時に示されていて、LINE登録後にサービス内容や料金体系が変化する余地が最初から用意されている点も、注意したいですね。

情報商材や副業系の高額バックエンド商法では、典型的に以下のような段階構造が使われます。

  • 1️⃣このLPの診断のような無料の入口でハードルを下げ、心理的な抵抗を最小化
  • 2️⃣LINE登録という小さなコミットメントを積ませる
    (人は一度小さな行動を起こすと、その後により大きな要求にも応じやすくなる)
  • 3️⃣段階的に提案をエスカレートさせ、最終的に高額な商品・サービスへ誘導

法的には「将来課金の可能性を開示した」という体裁を取れますが、実際の金額・タイミング・条件は一切書かれていません。
これは、運営側が将来どんな商品を持ち出しても「最初から有料化の可能性は伝えていた」と言い訳できる、かなり都合のいい設計だといえます。

※将来課金の予告自体は違法ではありませんが、具体的な内容・金額が一切示されていない点に注意が必要です。

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スマホのおしごとは友達追加しないで

「スマホのおしごと」のLPと、特定商取引法に基づく表記とプライバシーポリシーが一緒になったページ、たったの2ページしかないウエブサイトなのに、不審な点がてんこ盛りでしたね。
こまで見てきた要素を並べると、一本の線でつながります。

  • 無意味な診断
    個別最適化された無料コンテンツではなく、全員に同じ案件を流す前提
  • 自己破産・債務整理者を除外
    バックエンドが何らかの形で与信・支払い能力を要する商品である可能性
  • 住所のサポート拒否
    トラブル時の責任追及がしづらい設計
  • モニター期間後の有料化予告
    無料はあくまで集客フェーズ、本体は別にある

「スマホのおしごと」は、LP上では「あなたに合った副業を診断するサービス」として紹介されています。
しかし実際にソースコードや特定商取引法に基づく表記を確認すると、その実態は全く違うものでした。

診断といいながら回答内容による分岐はなく、誰が回答しても同じLINE登録へ進む仕組み。
仕事内容の説明もほとんどなく、「コピペ作業など簡単な作業」という抽象的な表現が繰り返されるだけです。

さらに特商表記を見ると、サービス内容は「副業の紹介」ではなく「情報提供」とされており、個人情報の第三者提供も前提となっています。
加えて、「自己破産や債務整理をされた方はお断り」といった文言は、単純な在宅ワークやデータ入力の募集として考えると不自然さが残ります。

もちろん、これだけで違法なサービスや詐欺だと断定することはできません。
しかし少なくとも、LPで強調されている「あなたに合った副業診断」や「スマホで簡単に稼げる仕事の紹介」というイメージと、実際の仕組みや記載内容との間には大きなギャップがあります。

結局のところ、このページが診断しているのは「あなたに合った副業」ではなく、「LINEに登録してくれそうな人かどうか」なのかもしれませんね。

副業を探しているなら「どんな仕事なのか」が最後まで見えない案件には慎重になってください。
仕事内容より先にLINE登録を求められる場合は、一度立ち止まって考えることをおすすめします。

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