副業を「紹介しただけ」でも、あなたが責任を問われるとしたら
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これまで当サイトでは、副業や投資など「お金に直結する話には詐欺が多い」といったことを注意喚起として記事にしてきました。
また、実際に起きた事件やネットに溢れる情報商材などの稼ぎネタなど、様々な角度から取り上げてきました。
事件化した場合は、詐欺の首謀者及び詐欺グループが摘発され逮捕に至る、詐欺師自身が裁かれるわけです。
では、詐欺を拡散した側は罪に問われないのでしょうか?
今回は「あなたも詐欺の片棒を担いでいませんか?」をテーマにお届けしたいと思います。
「指示された文言をコピペして、リンクを貼るだけ」といった手軽な副業、まさかあなたは気軽に請け負っていませんよね?
ネット広告の主な種類
詐欺拡散の方法は、ねずみ講のような直接的な勧誘、ネット広告出稿などがあります。そこで、まずネット広告の種類を簡単に解説。
- 検索連動型広告(リスティング広告)
- ユーザーが検索エンジン(GoogleやYahoo!など)で検索したキーワードに応じて、検索結果ページの上部や下部に表示されるテキスト広告。
- ディスプレイ広告
- Webサイトやアプリの広告枠に画像(バナー)や動画、テキストなどで表示される広告。潜在層へのアプローチに適している。
- SNS広告
- X(旧Twitter)、Instagram、Facebook、LINE、TikTokなどのSNSプラットフォーム上に配信される広告。ユーザー属性や興味関心に基づくターゲティング精度が高い。
- 動画広告
- YouTubeやWebサイト上の動画枠などで配信される動画形式の広告。視覚や聴覚を通じて高い訴求力を持つ。
- アフィリエイト広告(成果報酬型広告)
- メディア(ブログやWebサイト)の運営者が商品・サービスを紹介し、購入や申込みなどの成果が発生した際のみ費用が発生する広告。
- ネイティブ広告(記事広告/タイアップ広告)
- Webメディアのコンテンツ(記事)の一部であるかのようにデザインやフォーマットをなじませて表示される広告。違和感なく読まれやすい。
- リターゲティング広告(リマーケティング広告)
- 過去に自社サイトを訪問したことがあるユーザーを追尾して表示する広告。検討度の高いユーザーの再訪問を促す。
- 純広告(枠買い広告)
- 特定のWebサイト(Yahoo! JAPANのトップページなど)の決められた広告枠を一定期間買い取り、継続して掲載する広告。
こんな風に種類はありますが、詐欺の拡散という点から見ると、SNS上の広告やダイレクトメッセージが大きな割合を占めています。
そこで冒頭の、「指示された文言をコピペして、リンクを貼るだけ」といった気軽で手軽な副業に繋がるんですよ。インスタグラムやエックスに蔓延る詐欺商材。
多くは詐欺だといった自覚は持たずに、他の広告より一件当たりの報酬がいいからといった理由で掲載しているとか、アフィリエイトしているんだとは思います。
そういった、いわば詐欺を拡散しているとも言える人たちに対して、責任は問われないのでしょうか?
追い付きつつある広告に対する法規制
インターネット環境では法律が後手になっている印象は否めません。
それでも広告に対する法規制は少しずつ変わっていっています。
プラットフォーム事業者への法規制
インターネット広告を取り巻く法的規制は、悪質な詐欺広告やステルスマーケティングの急増に伴い、「出稿者(事業者)」だけでなく「プラットフォーム事業者(Meta、Google、LINEなど)」の責任強化へと大きく舵が切られています。
従来の法律は、主に「広告を出した事業者(出稿者)」を処罰対象としていました。
SNS上の詐欺広告、例えば著名人を無断使用した投資詐欺などを発信する悪質業者の多くは、海外に拠点を置くなど実態が不透明。
直接追及するのが困難でした。
その結果、被害拡大を防ぐには「巨大な広告枠を提供し、手数料収入を得ているプラットフォーム側に強制力を持って対処させるしかない」という結論に至ったというわけです。
- ① 情報流通プラットフォーム対処法
- ② 広告の事前審査の強化要請
- ③ 景品表示法における「ステマ規制」の運用厳格化
一連の動きを受け、主要なプラットフォーム事業者は対応に迫られました。
Meta(Facebook/Instagram)
著名人を起用した投資関連広告に対し、本人確認の必須化や事前承認手続きの導入など、広告主の認証プロセスを大幅に強化。
Google / Yahoo! JAPAN
金融商品や投資関連サービスを扱う広告主に対し、規制当局からのライセンス保持確認(金融庁への登録など)を義務付け。
法的な規制罰則と社会的信用リスクの両面から、「場を提供する側が害悪な広告を野放しにすることは許されない」という枠組みが急速に固まっています。
知らなかったでは済まない可能性
例えば詐欺商材をSNSで紹介したあなた自身が「これは悪質な商材だと知らなかった」と言えば、責任は問われないのでしょうか。
紹介したあなたには悪意がなくても、あなたを信用したフォロワーや知人がリンクをクリックし、さらに別の契約へ誘導される可能性もあります。
民法にも、共同不法行為(民法719条)という規定があります。
故意に行なった場合だけでなく、注意義務を怠った「過失」による加害行為の手助けであっても、損害賠償責任を問われうるというのが、判例・通説となっています。
本人が何を知っていたのか、どのような行為をしたのかなど、具体的な事情によって判断されます。
判断材料になるのは、たとえばこんなことです。
勧誘の継続性
一度きりの投稿なのか、それとも繰り返し何十人にも勧めていたのか。
報酬の有無
紹介するたびにお金が入る仕組みだった場合、単なる善意の口コミとは受け取られにくくなります。
高額なアフィリエイト報酬や紹介料(キックバック)を得ていたなら、なおさらです。
苦情やトラブルを知っていたか
「騙された」「説明と違う」という声が出ていた。客観的に見て不自然な高利回り・不透明な仕組みだった。
にもかかわらず、確認を怠って勧誘・掲載を続けていたとしたら、「知らなかった」という説明は通りにくくなります。
ケースバイケースで明確な基準とまではいかないでしょうけど、では逆の立場だったらどうでしょう?
あなた、もしくはあなたの家族が、SNSで見つけて「お金が稼げる」といった内容を信じて、登録利用。
実はその広告が「消費者を借金させて高額プランを契約させるための入り口」だとしたら?
消費者を借金までさせていた事例
ここで簡単に、消費者庁が注意喚起した事例を紹介します。
対象事業者は株式会社和で、令和6年7月以降にこうした勧誘が確認されたとして、令和7年6月26日、消費者庁が消費者安全法38条1項に基づき、断定的判断の提供にあたる行為があったとして注意喚起を行いました。
- SNSに表示される「アンケートに答えるだけで稼げる」という副業広告がきっかけ
- ↓
- 複数のLINEアカウントに誘導され、副業用のガイドブックを購入させられる
- ↓
- その後、「当社が案内する副業はアフィリエイトである。初心者でも簡単に稼げる」「このプランなら月50万が当たり前」などと勧誘され、高額なサポートプランを契約させられる
- ↓
- 契約時、消費者金融業者から50万円ずつ借入れをするよう複数回にわたって指示され、借りた数百万円全額を事業者指定の口座に振り込まされる
- ↓
- 入金後、アフィリエイトサイト「A8.net」への登録などをさせられ、別のLINEアカウント「【公式】カスタマーサポート」への友だち追加を求められる
消費者金融業者から50万円ずつ借入れをするよう複数回にわたって指示されたとは、驚きでしかありません。
入金後、アフィリエイトサイト「A8.net」への登録もさせられたという部分もポイント。
A8.netには、新規会員を紹介すると紹介者に成果報酬が発生する制度があり、契約者にA8.net登録をさせること自体が、株式会社和側の収入になっていた可能性があるんですね。
広告そのものが詐欺への入口になっている
上記のような副業詐欺に巻きこまれた場合、「きっかけはSNSの広告」になります。その広告さえ見なければ、騙されずに済んだかもしれない。
実際に、警察庁の統計では、令和7年から新たに「副業詐欺」という区分での集計が始まり、認知件数は2,036件、被害額は35.4億円にのぼっています(警察庁「令和7年における特殊詐欺及びSNS型投資・ロマンス詐欺の認知・検挙状況等について」)。
「副業詐欺」という区分での集計は始まったばかりなので、前年比などはわかりませんが、「被害額は35.4億円」という数字だけでも十分に規模が伝わるのではないでしょうか。
また、新たな区分が出来たこと自体、被害の深刻さを物語っているといえますね。
プラットフォームへの法規制やステマ規制の厳格化がなされる中、SNSで広告を拡散した人自身も、その広告の入口としての役割を問われる場面が今後増えていくと考えられます。
危険な広告案件の見分け方
そのような詐欺まがいの広告をあなたが拡散しないようにするには、どこに注意すればよいのかまとめてみました。
あなたがSNSに広告を貼る、自分のウエブサイトでアフィリエイトするといった場合、成果が認められた、報酬が発生したら口座に報酬が振り込まれます。
楽天アフィリエイトなどはポイントで受け取るといった方法も選べます。
まず、その成果報酬自体、ちゃんと受け取れるようなまともな会社かどうか、ここからなんですね。
高額案件と見せかけて、実は案件詐欺の場合があるんですよ。
今回は話が違いますから、案件詐欺についてはこちらを読んでください。
SNS案件詐欺から身を守る方法【TikTok・Instagramで急増中の手口と対策】
そしていつも書いていますが、あなた自身で判断できないのなら関わらないこと。鉄則です。
詐欺商材や副業詐欺の常套句
例えば「簡単!スマホで副収入」といったタイトルで、「スマホ副業」「コピペ作業など簡単な作業」といった、簡単な作業でお金が稼げるという表現のみが繰り返される。
「絶対稼げる」「再現性100%」といった表現がある場合、誇大広告に当たる可能性もあるのです。
そして、副業関連の広告でよくあるタイプですが、「何で」「どんな方法で」といった、どうやって収入に繋げるのかは一切書かれていない。
もしくは「どうやらアプリを使うようだ」程度で、具体性が一切ないというのが詐欺商材や副業詐欺の特徴。
稼げる系の情報商材=全て詐欺だと覚えておいてかまいません。
逆に詐欺じゃない物があるなら、ぜひ教えてくださいね。
投稿指示や依頼者
このような場合もかなり危険ですから、依頼があっても受けないようにしましょうね。
- ・用意された文章を、そのままSNSに投稿するよう指示される
- ・副業の詳しい内容を知らされないまま、紹介だけを求められる
- ・実際には使っていないサービスを「自分も稼げた」と紹介するよう指示される
- ・インフルエンサーやフォロワーからDMが来た
広告の多くは投稿指示があるのが前提で、勝手に内容を改変すると報酬が発生しても認められないといった約束事があります。
誇大広告になるかもしれないんじゃ?といったものなら、あなた自身でその広告を取り扱う、投稿するのはやめましょう。
実際には使っていないサービスを「自分も稼げた」と紹介するよう指示されるのも同様。
あなたに嘘を付けと言っている。人を欺き金品を奪う、正に詐欺そのものです。
また、インフルエンサーやフォロワーからDMが来ると、ちょっと嬉しくなってしまうかもしれません。
あなたが知っているSNS上の知り合いだったとしても、このような事件がありますので注意が必要です。
【SNS副業詐欺】インフルエンサーに成りすまし副業へ誘導する詐欺グループを摘発
インフルエンサーが実はなりすまし。なんでも簡単に信じてはダメだという良い事例ではないでしょうか。
絶対に関わってはダメなケース
ここまでくると、もう絶対に依頼を受けてはダメなケースです。
- ・紹介した相手がさらに別の人を勧誘する仕組み(※1)になっている
- ・高額な教材やサポート契約へ誘導することが報酬の条件になっている
- ・利益が出ても「一定期間引き出せない」「出金には追加の保証金や手数料が必要」
- ・特商法(特定商取引法)に基づく表記がない・怪しい
- ・金融庁などの認可・登録がない(※2)
- ・著名人の写真や名前を無断で使っている
※1.紹介した相手がさらに別の人を勧誘する仕組みは、ねずみ講が典型例ですが、ポンジ・スキームと呼ばれる詐欺手口にも使われます。
ポンジ・スキームとは?仕組み・由来・見分け方を解説【投資詐欺手口】
※2.投資のアドバイスやファンド組成、暗号資産の取扱うのに必要なライセンス、金融商品取引業者などの登録が義務付けられています。
ここまで詐欺拡散になりかねない、危険な広告案件の見分け方を並べましたが、もう少し違う視点で見てみましょう。
紹介する前に確認したいこと
コピペだけ、簡単だからとSNSに投稿したりウエブサイトで紹介する前に、一度見直してみてください。
内容を説明できるか
- ・なんという会社で規模はどの位、代表者は誰か、住所はどこなのか。
- ・「絶対に稼げる」とあったとしたら、何をして稼ぐのか。
- ・そもそも規約やプライバシーポリシー、運営元表記はありましたか?
- ・サービスは有料?無料?
あなた自身で全て具体的に説明できますか?
あなたが利用したいと思えるか
- ・登録だけ無料で、よく確認すると何かを販売しているようだ、でも何を販売しているか書いていない。
- ・投資アプリを使うようだけど、料金が書いていない。
- ・「絶対に稼げます」とあるけど、「何をして稼ぐか」に関しては書かれていない。
- ・どこの誰が運営しているサービスなのか書かれていない。
- ・規約やプライバシーポリシーが書かれていない。
こういったサービスをあなた自身が利用したいと本当に思えますか?
あなたの家族や友人にも紹介できるか
これはシンプルですが、判断するときの良い目安になりますよ。
「あなたの家族や親しい友人にも、この副業を同じように紹介できるだろうか」と考えてみてください。
報酬が得られるから紹介するだけで、相手が損をする、詐欺被害にあう可能性については考えていなかった。
もしそうなら、紹介する前にもう一度確認したほうがいいでしょう。
国民生活センターでも簡単なタスクで稼げるとうたう副業への注意喚起がなされています。
注意喚起には、実際の被害事例も。
あなたが軽い気持ちで紹介したものが、どのような被害に繋がるのかわかりやすいと思います。
「紹介するだけだから大丈夫」と思う前に、「自分はいったい何を人に勧めようとしているのか」を確認してください。
それが、自分自身を守るだけでなく、身近な人を副業詐欺から守ることにもつながります。
詐欺を拡散するのもアウトにしてほしい
ずっと思っていることがあって。人を騙した金で飯食って美味いんか?なの。
詐欺師や悪徳業者はもちろん、割がいいからって詐欺商材や悪徳業者が運営する出会い系サイトをアフィリエイトする人も。
昔なら悪質出会い系サイトのサクラも同様でした。サクラ専門スタッフを雇ってる業者まだいるのかな?ボットサクラしか見かけてないんですよね。
悪徳業者が運営する出会い系サイトをアフィリエイトしているのも、かなり見かけなくなりました。
詐欺商材は減るどころか増えてる印象があります。
SNSでデマを拡散するのがアウトなら、詐欺を拡散するのもアウトにしてほしい。
悪の片棒担ぐ、詐欺に加担している、拡散に手を貸している。
少なくとも、「自分は紹介しただけだから関係ない」とは言えないんじゃないでしょうか。
ゆっくりですが、法律は追いかけてきています。
当サイトでは以前から「情報商材は詐欺だ」と注意を促しています。
「情報商材って全部詐欺なの?」と思ったなら、下のリンクもあわせて読んでくださいね。
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