前年比43%増【SNS型詐欺】が止まらない理由を紐解く

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SNSを起点とした詐欺被害が急増しています。犯人はInstagram、Facebook、マッチングアプリを巧みに使い分け、あなたの日常に溶け込んで近づいてきます。

警察庁が発表した令和7年における特殊詐欺及びSNS型投資・ロマンス詐欺の認知・検挙状況等について(暫定値)は、日本が「サイバー詐欺の狩場」になっていることを示しています。
被害総額は3,241.1億円。前年から1,200億円以上も跳ね上がり、1日あたりなんと約8.9億円が誰かの貯金から消えているのです。

グラフなどはこちらのPDF資料からお借りしています。
令和7年における特殊詐欺及びSNS型投資・ロマンス詐欺の認知・検挙状況等について(暫定値)

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SNSが罠の起点になる心理的理由

SNSを起点とした詐欺といっても、投資詐欺とロマンス詐欺では入り口がまったく異なります。
犯人はターゲットと目的に合わせてSNSを使い分けていて、その違いを知っておくことが身を守る第一歩となります。

SNS型投資詐欺の入り口

SNS型投資詐欺の入り口円グラフ

SNS型投資詐欺(9,538件)の当初接触ツールは、Instagramが1,943件(20.4%)と最多で、YouTube1,221件(12.8%)、LINE1,208件(12.7%)と続きます。
接触手段はバナー等広告が39.4%、ダイレクトメッセージが37.5%とほぼ拮抗しているのが特徴です。

つまり投資詐欺は「向こうからあなたの目に飛び込んでくる広告」と「個別にあなたへ話しかけてくるメッセージ」の両方が入り口になっています。

Instagram
「自由な生活」「高級車」「札束」といったお金に直結しやすいイメージを発信できますよね。
この憧れの光景は文字情報よりも早く、脳の感情を司る部分に届きます。

「この人は本物だ」と直感した瞬間、論理的な警戒心が薄れてしまうのです。

YouTube
著名人の画像や動画を無断で使用した広告が急増しているのは、あなたもご存じだと思います。令和7年3月以降は特に増加傾向が顕著。
「必ずもうかる」「元本保証」といった文言とともに、口の動きと声が合わない不自然な動画が使われるケースも確認されています。

Facebook
実名登録が基本で、出身や勤務先などの個人情報も登録されています。詐欺師はそこを利用して「信頼の偽造」をします。

共通の知人が表示されることもあるため警戒心が下がりやすく、40代〜60代が多い利用者層も狙い目にされています。

SNS型投資詐欺はこちらに詳しくまとめています。

【未公開株】あなただけ特別、必ず儲かると勧誘する詐欺手口に注意【詐欺】

SNS型ロマンス詐欺の入り口

SNS型ロマンス詐欺入り口円グラフ

SNS型ロマンス詐欺(5,604件)は投資詐欺とは入り口の性質が大きく異なります。
当初の接触手段のうち実に91.8%がダイレクトメッセージ、つまり最初から「1対1で直接話しかける」ことを前提に動いています。

接触ツールは、やはりマッチングアプリが1,827件(32.6%)と最多で、Instagram1,266件(22.6%)、Facebook1,030件(18.4%)と続き、この3つで全体の約7割を占めます。

マッチングアプリ
恋愛感情は判断力を最も低下させます。
「二人の将来のため」と言われれば、どんなに不自然な投資話も「愛」に変換されてしまいます。

孤独を解消する便利なツールである反面、そこに付け込まれてしまいます。

Instagram・Facebook
ロマンス詐欺でもこの2つが主要な接触ツールになっています。
投資詐欺と違うのは、広告ではなく「個人アカウントから直接メッセージを送ってくる」点です。

魅力的なプロフィール写真と作り込まれた経歴で信頼させ、時間をかけて関係を深めてから投資や送金を持ちかけます。

SNS型ロマンス詐欺はこちらに詳しくまとめています。

その愛してるは本物?SNSやマッチングアプリに潜む【ロマンス詐欺】の手口とは

LINEや秘匿性の高いアプリへの隔離

特殊詐欺拠点のような実際の密室もありますが、ここで解説する密室はLINEや秘匿性の高いアプリを指します。

LINE誘導が詐欺の成功率を跳ね上げる3つの理由

誘導される先はLINEを示す円グラフ二つ

SNS型投資詐欺とSNS型ロマンス詐欺の入り口は違っていましたが、誘導される先がLINEというのは占める比率もほとんど変わりませんね。
被害時の連絡ツールは、SNS型投資詐欺の場合は、LINEが8,894件(+3,065件、+52.6%)、ロマンス詐欺の場合は、LINEが5,248件(+1,639件、+45.4%)と、どちらも全体の9割以上を占めています。

1. 「1対1」の密室空間を作れる
不特定多数が見るSNS(InstagramやFacebook)は、個別にメッセージをやり取りできますが、公の場のようなもの。
そこで怪しいことを言えば誰かに通報されるかも。

しかし、LINEへ引き込めばそこは完全な密室。
周囲の目がないクローズドな環境に置かれることで、あなたは「自分だけに特別な情報を教えてくれている」という優越感を感じやすく、マインドコントロールが加速していくことに。

2.サクラしかいないグループチャット
投資詐欺では、LINEのグループチャットに放り込まれるケースが多発しています。

そのグループには30人いても、29人が犯人の仲間(サクラ)ということも珍しくありません。
「先生のおかげで儲かった!」というサクラたちの発言を毎日浴び続けることで、「乗り遅れてはいけない」という集団心理が働き、警戒心は次第に薄れ、捏造された熱狂に刺激され酔いしれていきます。

3. 生活インフラとしての油断
日本人にとってLINEは、家族や友人とやり取りする日常のツール。

普段、家族や友人と使っている「いつものツール」だからこそ、詐欺師から届くメッセージに対して警戒心が薄れてしまう。
詐欺師はこの日常の延長線上にある油断を巧みに利用しているというわけです。

秘匿性の高いアプリを自作

一方で特殊詐欺グループでは、指示役と闇バイトで雇った末端の間では、Telegramなど秘匿性の高いアプリはもちろん、なんと独自開発したアプリを使っていたという報道を見ました。

これまでは「通信が暗号化されている」「一定時間でメッセージが消える」といった特徴から、TelegramやSignalが使われてきました。
しかし、警察側の解析技術も進歩しています。そこで彼らが手にしたのが自作アプリです。

既存アプリでは運営会社にデータが残る可能性がありますが、自作であればサーバーから何からすべて自分たちの管理下に置けます。
指示役の操作一つで、末端の闇バイトのスマホ内にあるメッセージやデータを、物理的に復元不可能なレベルで一斉消去する機能を備えていると言われています。

そしてアプリそのものをApp Storeなどの正規ルートではなく、特殊なリンクから直接ダウンロードさせることで、配布ルートすら隠蔽するのです。

報道によると、独自アプリは海外の物を参考に数千万円かけて作ったとのことですが、犯行グループの中に天才プログラマーがいなくても、今の時代、AIを駆使すれば短期間でアプリを構築できてしまいます。

詐欺グループ専用の通信アプリを作り、犯行が終わればサーバーごと削除。
デジタルな足跡を一切残さない仕組みを、最新テクノロジーで誰でも作れる時代なんですね。

被害者に対しては、安心させるために、あえて日常的な「LINE」で優しく接する。
片や実行犯に対しては足がつかないように、「独自開発アプリ」で指示を出す。
効果的な使い分けが犯行を成功させ、被害を増大させているのです。

闇バイトの連鎖

特殊詐欺の「手足」となっているのは、SNSで募集される闇バイトです。

「荷物を受け取るだけの簡単な仕事」だと言われ、身分証を送った瞬間に逃げ場はなくなります。
「逃げればコレ(身分証)を警察に提出するだけだ」「君の家族はどうなるんだろうね?」と、身分証が脅しの道具にされます。

また、「報酬を弾むから友達紹介してよ」と持ち掛けられ、恐怖心から断れずに知人を引き込んでしまうことも。
警察庁の資料によれば、受け子等になった経緯はSNSからの応募が37.4%、知人等の紹介が37.0%とほぼ同数で、この「友人の連鎖」が犯罪組織の重要な供給源になっています。

闇バイトへの入り口円グラフ

まずいことに関わったと気付いても、恐怖による支配で逃れられなくなってしまいます。
報道でご存じだと思いますが、さらに危険なのが海外拠点に送り込まれるケースです。

警察庁の資料には、実際に海外拠点で働かされた者の生々しい供述が残されています。

「パスポートとスマホを取り上げられ、帰るなら数百万払えと言われた」
「詐欺をやりたくないと言うと、臓器を売るぞ、家族を殺すと脅された」
「ミスをしたり指示どおりにやらないと暴力を受け、ひどいときにはアルコールをかけられ火をつけられた」

報道でも酷い暴力を受けている様子が映し出されていましたが、詐欺拠点に連れていかれてしまうと、摘発されない限り抜け出すのは困難になります。

闇バイト関連のハッシュタグ

SNSで目にする闇バイト関連のハッシュタグを一部挙げます。
一度でも手を染めれば、今度は刑務所という別の密室に閉じ込められることを忘れないでください。

注意が必要なのは「高収入・即金系」だけではありません。
一見ごく普通の求人に見えるタグが組み合わせて使われることもあります。

高収入・即金系
#高額バイト #高収入 #即金 #日払い #裏バイト #裏仕事

無害に見えるが要注意
#在宅ワーク #副業 #ノルマなし #未経験歓迎 #スキマ時間

「闇じゃない」と強調するもの
#ホワイト案件 #ブラックではありません #闇バイトではありません

LINEに誘われたら警戒をマックスに

「LINEで詳しく」は赤信号
他のSNSからLINEへ誘導されたら、そこはもう「罠の第2ステージ」。

ビデオ通話は拒否
警察官の制服を着た偽物が、AIを使ったディープフェイクで現れることもあります。

「#9110」の活用
お金を動かす前に、警察の専用相談窓口へ電話してください。

「自分は騙されない」という自信こそが、犯人が最も好む「心のバリアの穴」です。

あなたの心のバリアは外されていませんか?

以下の項目に1つでも当てはまったら、あなたは今、犯罪組織の「密室」に閉じ込められている可能性があります。

□ 入り口のチェック
Instagramで、知らない「成功者」や「有名人」の広告・投稿に興味を持った。
Facebookで、共通の友達がいる「まともそうな人物」から投資や副業の話をされた。
マッチングアプリで、会う前に「二人の将来のため」と投資サイトを勧められた。

□誘導のチェック
「詳しい話はLINEで」と言われ、別のSNSから移動した。
参加したLINEグループで、見知らぬ人たちが「儲かった」「先生すごい」と絶賛している。
相手から「自分たちだけの秘密(密室)」であることを強調されている。

□罠のチェック
投資サイトのグラフや数字が、入金するたびに右肩上がりで増えている。
出金しようとすると、「税金」「手数料」「保証金」として追加の送金を求められた。
警察や検察を名乗る人物から、LINEのビデオ通話で「逮捕状」や「資産凍結」の話をされた。

一つでもチェックがついた方へ今すぐすべき3つのこと

📌絶対に追加送金をしない
「あと少し払えば引き出せる」は、底なし沼への入り口です。追加で払っても、お金は1円も戻ってきません。

📌LINEのやり取りをすべてスクリーンショットで残す
相手がアカウントを消したり、メッセージを送信取消したりする前に、証拠を保存してください。

📌迷わず「#9110」へ電話する
警察の相談専用ダイヤルです。
家族や友人に言いにくいことでも、専門の相談員があなたの味方になります。

犯人が一番恐れているのは、あなたが「密室(LINE)」から一歩外に出て、誰かに相談すること。その一歩が、あなたの人生を守ります。
Iこれは闇バイトに巻き込まれた人も同じ。勇気を出して!

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